玉田企画「帰るバード」
2019年4月4日(木)~14日(日) 小劇場B1
作・演出:玉田真也
出演:木引優子、今野誠二郎、川井檸檬、深澤しほ、前原瑞樹、町田水城、森本華、山科圭太、玉田真也
4月11日マチネの観劇。
玉田企画は何度か耳にしていたが、なかなか観劇する機会に恵まれなかったが、下北沢に進出という事で、いい機会だと思い観劇。
短編集と思っていたのだが、完全に短編というわけでもなく、同じ時系列の中で同じ登場人物たちがなんか喧嘩したり別れたりする話。場面がテンポよく進んでいくうちに登場人物たちの関係性が見えてきたり、「こんなひとるわw」みたいな、絶妙な人間の癖とかが面白くて、全体的に楽しんで観れたのだが、かねてから玉田企画を贔屓にしている宮崎吐夢氏のツイートを見る限り。今回の出来はいまいちらしい。そんな事をあっけらかんとつぶやける宮崎氏は凄いが、そんな事言われると、「ああ、じゃあバカンスとか他の作品見とけばよかったな」と思う。
ざっくりと面白いとはいったが、これでなんとなく玉田企画の感じがわかってよかった。
日常的な話だし、演技だし、登場人物がみんな程よくダサく描かれているのは見ていて楽しい。
とにかく、役者の人が達者で、特に町田水城さん演じる、風俗斡旋業者の社長はほんとに可笑しくて、彼が登場するたびに笑ってしまっていた。
特に、前後の脈略は忘れたが、携帯を「貸せ貸せ貸せ貸せ」とすごい勢いで奪い取るシーンはとにかく爆笑。なにがそんなにおかしいかと言われれば分からないが、そんな人いるわ!という可笑しさと、無駄に必死な町田さんの表情がとにかく可笑しくて、その場面見れただけでも満足といった感じ。
なんだか、観劇していて思ったのが、お客さんの笑いはつくづく役者が作っていくものだと。
どんなに面白い脚本があったとて、それを演じる役者が笑いのツボを分かっていないと、その笑いの種は無駄になる。自分は会話の妙とかより、人 で笑うから、役者が面白い人になってくれればどんな普通の事を喋っていたとしても笑ってしまう。
つまらない人間にはなりたくない。つくづく思う。
玉田企画は、役者に支えらえていたし、上手に、下手な人間を描いてて可笑しかった。
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