世界中の創作出来ない人へ向けて。第1話

誰しもが絵を書いたり、演技をしたり、物語を作ったり、音楽を奏でたり、表現者として生きていくことを夢見たことが一度はあるはずだ。


現在僕は、演劇を関わる仕事はしているが、表現はしていない。

日々の安全を見守る仕事をしている。

しかし、ふと思う事がある。俺ってそもそも何になりたかったんだっけ・・と。


自分の覚えている限り最初の「将来の夢」は

「忍者になること」だった。いかにも子供らしく幼稚で非現実的な夢だが、

人目につかないことに対して何か執着心があった事は覚えている。

ただ、人目に付かず「悪いことをしたい」のか「良いことをしたいのか」が記憶に残っていない。

人様の為に忍ぶのか、私利私欲のために忍ぶのか。これによって大きく忍者の仕事も変わってくる。


今思えば圧倒的に私利私欲のために忍びたいのだが、当時の人格的には正義感溢れていた気もするので、一概には言い切れない。

とにかく。

「忍んでいたい」幼少期だったのだろう。


次に目指した将来の夢は「お笑い芸人」だった。

幼稚園では毎年、月ごとに誕生日の生徒が人前で将来の夢を発表するのだが、

「忍者」の年の次は「お笑い芸人」だった。

今ふと思い出したのだが、「忍者」といった年も、周りが消防士とかスポーツ選手とか言ってる中、「忍者」といったらウケるのではないかと思って言ったような気がしてきた。

そしてその時「ややウケた」ていたような気がする。


つまり、「忍者」の年も、本心は「お笑い芸人志望」だったのだ。

そしてお笑い芸人の中でも「爆笑問題みたいになりたい」と言っていた。

4,5歳の段階で「爆笑問題」とは少々変わった子だったのだろう。

きっと、爆笑問題のクレイジーで知的ながらも、人を楽しませる様子が魅力的だったのだろうと思うし、今でもその感覚は変わらず、爆笑問題カーボーイも欠かさず聞いている。


さて、幼稚園で爆笑問題に憧れた少年はこの先どのような人生を辿っていくのか。

僕が覚えている限り、幼稚園時代は自由本房で、ふざけたがりで、暴君だった。

おそらく人生の中で最も強かった時代であろう。

ピーク。人生のピークと言ってもいい。

とにかく悪ガキよりの子供だった。


仲間と一緒に窓ガラスに石を投げる遊びをしたり、壁をひたすら飛び蹴りする遊びをしたり、足でけって、ひたすら土を掘っていたり、

エネルギー発散系の遊びばかりかと思えば急にハイクオリティな泥団子を精密に作ったり。

いま文字に起こすとサル同然の事ばかりしていたと思う。


案の定、みんなでやっていたその遊びはだいたい自分が終わらせていた。

自分の石が決定打となりガラスは粉々になったし、

自分の最後の一撃が原因で壁に穴が開いた。

自分の蹴った土が友達の目に入って泣かせたり、

絶対に泥団子づくりで負けたくないという信念で、

一緒に作ってくれる人がいなくなった。


そして、母親もろとも呼び出し。ガラスは2枚割ったし、壁は壊したし、女の先生にはセクハラするし(スカートめくりなど)、とにかく暴走していた。怖いものなど何もなかった。


自分に敵対する負けん気の強い奴が一人いたが、そいつにも果敢に歯向かい、常に火花を散らしていた。

そして、天下は人生のピークであった幼稚園を卒園すると同時に終わった。

小学生になった僕は、他の友達に完全に屈服することとなる。


入学当初からまずダメだった。完全にクラスでは人見知りだった。

はしゃげないどころか誰とも話せない。友達が出来ない。

以前のお調子者の影は一切なくなり、不安で仕方のない毎日が始まった。


ここで追い打ちをかけたのが、クラスメイトの男子たち。

そもそも女子とはうまく話せない。だから勇気を出して、休み時間に男子に「仲間にいれて」と言ったのだ。頑張って。幼稚園時代のプライドを捨てて、必死に話しかけた。

そしたらこう返ってきたのだ。


「お前はダメ」


終わった。

終わった瞬間だった。お調子者だった自分がこの時完全に死に、人見知りがより根深くなり、性格が急スピードで暗くなっていった。


「お前はダメ」。こんな理不尽な事があるだろうか。

理由もなく、仲間外れにされるという事は、「お前は嫌い」と言われるよりつらい。

そして、

「人ってめっちゃ怖い」と心に刻まれたのだ。

今でもその恐怖心はある。当時7歳で付けられた傷は今でも消えない。

とにかく他者は何をやっても許してくれる自分の見方ではなく、

自分を傷付ける怖い存在ということに塗り替えられた。


同時期に、ハゲハゲと小ばかにしていた父親にも、真剣に「舐めんな」と怒られたことで、家族も味方ではない存在となって、家庭でも学校でも嘘みたいにくらーい子になった。

オセロが一回ひっくり返ると止まらないもので、外見もニキビが過剰に増えて、外見も太っていきどんどん思春期の醜い姿になっていった。


控えめに言って絶望だった。


しかしまだ小学生。社会の辛さを知るには早すぎる。

これからより人間に絶望していくのだが、この先はまたいずれ。


本題の創作についてさくっと書くつもりが、自叙伝になっている。。

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